思考の道場

答えのない、問いのまわりをぐるぐると。

考えまとめ

祈り

祈りって、とても原始的で、神聖なものだと思う。 人智を超えるものに対する畏怖の念、尊敬の念。 自分がここに、いることの不思議。 そういうものに出くわしたとき、自然に手を合わせ、目をつむり、祈りたくなる。 祈りは、最も人間的な行為だとつくづく思…

期待

誰かに期待することほど、辛いことはないと思う。 決して、思い通りにならないからだ。期待していたのに、その通りにならず、結果として裏切られたと思ったり、落ち込んだりする。 誰かに対する期待だけではない。何かに対する期待、自分に対する期待だって…

許すこと

自分は寛容だ、という自負があった。 他人に対して「許せない」と思うことは、大きいことであれ、小さいことであれ、そんなにない。 でも、許せない、という言葉を使うことがあった。 それは自分自身に対してである。 他の価値観を知らない自分が許せない、…

自分をなくす

最近、自分というものをいかに「なくして」いけるかについて考えている。 自分が生きている意味、というのは、自分がいないとまわっていかない環境をつくることではない。 自分がいなくて、そこにぽっかり空間が空いてしまうことではない。 自分がいなくても…

わからないのが当たり前

人のことがわかる、というのは傲慢で、わからないのが当たり前。 この人はこういう人だ、と決めつけてしまうのは、レッテルを貼ることに等しいと思う。 そう思った瞬間に、その人に対する興味も知ろうとする欲求も失ってしまう。 わからないから、共感できた…

背中合わせ

長所は短所でもある、ということが最近やっと腑に落ち始めた。 私の長所は、想像力が働くところ、全体感をもって物事に当たれるところである。だからゴールが決まっていてそこから逆算してやるときは、リスクヘッジもしやすいし、要領よくやれることが多い。…

幸せを願う

最近、前よりも、家族や恋人や友人が、幸せでいてほしいと思うようになった。 正直なところ、これまでは「他人の不幸は蜜の味」と思うこともあった。幸せとか成功している人を見ると焦り、そうでない人の話を聞くとどこかでほっとしている自分がいた。そんな…

他ならぬ

この間、やりがいとは生の実感のことであり、それは使命感をもつことである、という趣旨のことを読んだ。 なるほど、と納得。確かに「他ならぬこの私がやらなければ」と思っている人にとって、自分の存在や、自分が生きている意味やしあわせ、はたまた自分が…

つながりを見出す

ある言葉(私の場合はそれは「ためらい」だった)が全く違う二つの本を読んでいるときに出会った。キーワードとして持っていたから、頭がくらくらした。あれ?どうして同じ言葉が出てくるんだろう・・・。 それ以降、不思議なことに、今までは全く関係ないと…

コリコリ

最近、今まで読まなかった本を読んでいるからか、目から鱗というか、思考や価値観が変わる瞬間が多い。頭の中のダイヤルが、こちこちと動いている。歯車が回転し始め、コリコリと音を立てている。 一年前の自分を思い返して、今と結構考え方違うなと気付いた…

思考をキック

以前、「マルクスは知識を得るために読むのではなく、知的パフォーマンスをあげるために読む」という趣旨のことを内田樹さんの本で読んだ。 なるほど!と思い、早速初期のマルクス作品を読んでみた。古典新約文庫だったからか、想像していたのより柔らかく、…

「しあわせ」について考える

しあわせ。誰もが人生で重視する、もの。 でもしあわせの中身は人それぞれ。何がしあわせかは、他の人を見たってわからないはずである。 でも、つい私たちはしあわせになるためには一定の条件が必要だと思ってしまう。 いい人と巡り合って結婚して、一途に愛…

能力と冷蔵庫

能力は際限なく伸ばせるものだと思っていないだろうか。 私自身は結構そう思うことが多かった。 欲張りなのかその辺りは完璧主義なのか、慎重に考えるのと同時に行動力をつけたがったり、幅広く教養を見に着けると同時に専門性がほしかったり、一人で行動で…

「責任」について考える

「責任」という言葉を聞くと、私はネガティブなイメージを持ってしまう。 責任を「負う」と表現するように、できれば抱えたくないもの、というイメージがそこにはある。 「責任」という言葉で最近思い浮かぶのが、「自己責任」と、「ようかいのせい」と言う…

「わからないこと」を考える

私が「わからないこと」に出会ったときに取る態度は、主に三つある。 一つは、自分の既知の記号に置き換えること。 もう一つは、わからないと言って、拒否すること。 一つ目は簡単。例えば何が描いてあるかよくわからない絵画を見て、すぐにタイトルを見る。…