思考の道場

答えのない、問いのまわりをぐるぐると。

ブログ移転のお知らせ

ご無沙汰しております、すごく久しぶりの更新となってしまいました。 さてこの度(といってもだいぶ前になってしまうのですが)ブログを移転させることにしました。 更新しているブログが、いくつかにわたってしまい、それを収束させるためです。 日々のエッ…

ananの話。不安は具体的に行動するか、次元をずらすかどちらかで解消しよう

anan (アンアン) 2017/02/08[あなたの不安解消BOOK] 出版社/メーカー: マガジンハウス 発売日: 2017/02/01 メディア: 雑誌 この商品を含むブログを見る こんばんは、沙妃です。この間ふらっとセブンイレブンに入ったら、ananを発見。ananは数えるくらい…いや…

教会みたいな古めかしい建物のなかにこそ、よくわからない現代アートは映えるーードイツの美術館から。

こんばんは、沙妃です。二月に入って、ちょうど寒い時期。一年前の今頃は、人生で一番長い(!)3週間の旅行に出る直前でした。 留学していたドレスデンから出発し、バスで2時間のチェコの首都プラハ・チェスキークルムロフ、そこからオーストリアのウィー…

「西洋美術史B」と「経営戦略概論ⅡA」が繋がる、という面白さーー大学で学んだこと

こんばんは、沙妃です。最近wifi難民と化しています。wifiが上手く繋がって、電源があって、朝からやっていて、コーヒーが美味しくて、雰囲気良くて、駅から近くて・・・って意外に見つからないものですね。 なるほど、スタバがいつも混んでいるのもわかる気…

「○○になりたい」という生き方と、「○○を達成したい」という生き方。前者がわかりやすくて目立つけれど、本当はどちらでも良い、という話

サッカー選手になりたい、とか、医者になりたい、とか、アイドルになりたい、とか、そういうのはあんまりなかった。 世の中には〇〇になりたいって人と、目的のためなら手段はそんなに問わないって人と、きっと両方いるはずで。 私はどちらかというと後者で…

今更だけど『嫌われる勇気』を読んでーー生きやすさは「課題の分離」にある

こんばんは、沙妃です。最近は専らgoatを更新しているので、はてなブログに何書こうか少し悩み中。特に「考えまとめ」に入れているカテゴリーとの住み分けが難しくなってきた。 でもはてなブログでは、引き続き映画や小説のレビューを中心に、この「考えまと…

小説がもたらす開放感はどこから来る?柚木麻子『本屋さんのダイアナ』と、村上春樹『恋するザムザ』を読んで

小説がもたらす開放感ってどこからくるんだろう。ハッピーエンドでもご都合主義でもない、でも目の前がすっと開けるような、開放感。目線や次元をずらすことで起きるんだろうか...と、柚木麻子「本屋さんのダイアナ」を読んで思う。一気に読めて面白かったけ…

物語の功罪-物語ですくわれるもの、物語でうしなわれるもの

こんばんは、沙妃です。寒くて肌が痛いです。こんな日は家でこたつでまったりしたいですね、こたつないけれど。 さて今夜のテーマは、物語の功罪について。功罪っていうとなんだかカタイですね。私は物語が好きで、このブログでも物語そのものについて書いた…

内向的・外向的のちがいは刺激に対する反応のちがい。『内向型人間のすごい力』感想とレビュー

アニメ映画やマンガ、小説のレビューは書いているんですが、いわゆるノンフィクションの作品レビューは書いていませんでした。本を読むときはフィクションを読むことの方が多いから。でもこの間Glocal Lifeさんのブログで『内向型人間のすごい力』がおすすめ…

2016年によく読まれた記事たち

去年書いた記事の振り返りをしていなかったので、年が明けちゃったけれど振り返りたいと思います。google analyticsは2か月くらいしか使っていないので正確ではないのですが、以下のような記事がよく読まれました。それではどうぞ。 chikichiki303.hatenablo…

今年のブログに関するお知らせ

あけましておめでとうございます。2020年まであと3年というのがとっても不思議。オリンピックはあっという間にやってくるのでしょうか。 去年の頭からブログをメモから「見てもらうブログ」に変えて、早一年くらいが経ちました。細々と続けてこれたので、今…

憧れの克服と、一歩踏み出した久美子の成長と―『響けユーフォニアム』1期&2期10話までの感想・考察

#anime_eupho 響けユーフォニアム2の10話、すごくよかった、、なんて言うと陳腐すぎる表現だけど、個人的に一期と合わせた中でもベストだった。演出、構成、この回がクライマックスになるような話の持っていき方。久美子が「感情を爆発させた」ことの成長の…

溜まっていくことでよさがわかるもの

クリスマスの季節がやってきますね。クリスマスといえば、数年前に「くるみ割り人形」のバレエを見に行きました。あの有名な童話の舞台です。クリスマスバレエの定番だそう。 私にとっては初のバレエ鑑賞でした。でも正直言って、つまらなかったんですね。ま…

簡単じゃないけれど、わかりやすい文章とは

わかりづらい内容を、簡単にすることなくでもわかりやすく伝える文章が書けるようになりたい。そういう私のお手本は内田樹氏である。彼の文章のおかげで一時期勉強がとても楽しかった。— 沙妃 (chikichiki303) (@sophieagermany) November 15, 2016 多かれ少…

ハリポタファンは必見。父と子をめぐる物語―「ハリー・ポッターと呪いの子」感想/考察

ハリーポッター8作目「呪いの子」読了。脚本形式だから最初は入りづらかったけれど、途中からはすっかりポッターワールドへ。3組の父と子をめぐる話だった。ミステリー調の構成や、魔法をめぐるトラブルは相変わらずでハラハラ。ハリーポッターは中毒性があ…

【Webエッセイ】本の匂いにつつまれて

私の大学の図書館は主に地下に書架があって、階段をとんとん降りて地下二階に行くと、ふわ~と本の匂いが鼻をくすぐる。その瞬間私はなんだかくすぐったい気持ちになる。つんとした古い、紙の匂い。 ドイツに留学してたときの授業のない時間は、大体学校の図…

【Webエッセイ】走ることのドラマ性

ハチ公のハリウッド映画版を見た。そう、たぶん日本一有名なあの犬についての映画である。結構ハチ公の視点で描かれているからか、素直に見て思わず泣いてしまった。何と言ってもハチ公が迷いなく飼い主であるリチャードギア(役名忘れた)のもとに走って行く…

変化への、一歩を。「たまこラブストーリー」映画感想/考察

不安、不安、不安。何が不安かって言うより、不安というその感情自体がキライ。 今の時代は、先行きが不透明で不安になりやすい時代だと言われています。先行きが不透明ということは、この先どうなるかわからないと言うこと。つまり、今までと同じじゃなくて…

すぐそばに、あるもの。生死をめぐる「海街diary」漫画考察(&「ノルウェイの森」)

漫画のレビューが続きます。今回取り上げるのは、吉田秋生「海街diary」。 海街diary 7 あの日の青空 (フラワーコミックス) 作者: 吉田秋生 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2016/01/08 メディア: コミック この商品を含むブログ (29件) を見る 「死」はど…

食卓は、家族の象徴で。「Bread&Butter」漫画感想と考察(ネタバレ有)

最近、ごはん漫画?グルメ漫画?って多いですよね。TSUTAYAの漫画にも、グルメ漫画コーナーって言って一角できているし。 私は現実世界では全然グルメではないけれど、食に関する文章は好きで、そちらの方が食指が動く。というわけで、グルメ漫画にも手を伸…

「レッドタートル」映画考察-あなただけのために、存在する映画

映画レッドタートル鑑賞。本当に台詞が無かった。誰が見てもわかる話で、それをそのまま受け取るのかそうじゃないのか、受け取り方をすごく考えさせられる作品。静かで美しい映画のはずなのに、どこかぞっとするほど不気味なのはなぜだろう。観客に委ねられ…

【Webエッセイ】料理についての一考察

日々生きていくなかで最も必要なものって睡眠と食事だけれど、さて睡眠は睡魔が襲ってきたときに貪ればいいものの、食事はそうは行かない。買ってくるなり食べに行くなりつくるなり、睡眠に比べるとやや能動的に動く必要がある。料理は人類が今日食べること…

周りの目が気になるときは、自分に目が向きすぎているとき

あ、今気が利かないって思われたかな。 ばかだなって思われたかな。 失礼って思われたかな。 .......などなど。人に囲まれて、というか学校や職場という人間関係に囲まれていると、まあ一度くらいは考えてしまう、この問い。 周りが気になって仕方ないときっ…

「聲の形」映画感想/考察と、監督インタビュー集-「顔を上げる」ということ

「聲の形」鑑賞。これは障害でも恋愛でも青春でもなくて、一人の男の子が「顔を上げる」までの話。どうしようもなくすれ違ったり、理解し損ねたり、傷つけたりする描写は、カタルシスとは正反対のところにあってある意味で圧巻。絵はもう見ていて快感になる…

【Webエッセイ】淡々と、その言葉を。

言葉、ことば、コトバ。人が人へ、紡ぐもの。ひっそりと咲く花のごとく、そこにそっと佇むもの。言葉は人を傷つける。自分を縛るし、相手だって縛ることがある。一生あの人の一言が忘れられないこともある。言ったことの根拠や具体例を示せと言われて、ぐっ…

【Webエッセイ】その瞳で食べられたら、いいのに。

秋の夜長には、エッセイが読みたくなる。のかどうかはわからないけれど、定期的にエッセイが読みたくなる時期があり、だからここ最近は書く方も、めっぽうエッセイめいたものになってしまっている。エッセイめいたものはなんだろう、パソコンじゃなくて、ス…

【Webエッセイ】数々の試練をくぐりぬけてきたのは、あなた。

引越しの多い、人生でした。生きてきた年数はそんなに長くないけれど、私は同じ場所に3年以上住んだことがない。だから住んだ場所の数は増えてく一方だったけれど、本の数は一向に増えなかった。引越しがしみついているのか、私は自分の部屋にいるとつい、次…

2016夏に見たアニメーション映画たち

最近ちょくちょくアニメ映画を見ているので、まとめてみました。アニメって子どもの頃見ていたドラえもんやコナンで止まっていたんだけれど、蓋を開けてみるとアニメってとっても面白い。実写よりも表現の幅があり、演出や描写に監督の個性が出るからです。…

【Webエッセイ】ハグとか、キスとか、握手とか

世の中にはいろんな人がいる。なんて、そんな古くさい言い回し、使うつもりなんてないけれど。でもやっぱり、そうとしか言えないときもある。ドイツに行っていたとき、私の周りにはスペインとかイタリアとか、いわゆるラテン系の人たちが多かった。彼らは会…

【Webエッセイ】 本にはさまれている、様々なるもの

なにか読みたいなあって思ったとき、あなたは本を買いますか?それとも本を借りますか? 私は本を買うことの方が多いのですが、大学の図書館があるので高い本なんかは借りています。貸本はカバーが剥ぎ取られていて、目で楽しめる要素は少ないのですが、その…