思考の道場

答えのない、問いのまわりをぐるぐると。

嘆いているヒマがあったら、少しでも伝えたい。人文学に特化したブログを始めました。

友だちと、人文学に特化したブログを始めました。まずは小説を題材に、ゆるく対談からやっていきます。よろしくお願いします。 https://t.co/DARVucHmJp— 沙妃 (chikichiki303) (@sophieagermany) August 27, 2016 まずは、「フラニーとズーイ」をめぐる対談…

【Webエッセイ】湿り気と、ぶんがく。/ 気候と文学は関係する?

風土や気候といったものと文学は、一体どういう関係にあるのでしょうか。

あなたにとって、インターネットって何ですか? / 灯台もと暮らし・チェコ好きさんのオフラインサロンに行ってきました。

気付いたら大分経っちゃったのですが、先日初オフラインサロンに行ってきました。内容よりいつも読んでいるブログを書いてらっしゃる方たち、どんな方なんだろう?って興味をもっていったので、反省したのが、話されている内容についてもっと考えてくればよ…

美しさと「狂気」は紙一重 ― 映画「風立ちぬ」考察

ジブリ映画「風立ちぬ」に関する考察。

【Webエッセイ】東京というまち。

東京に戻ってきて改めて、時間の流れがはやいなあと感じる。歩いているとどんどん抜かされるし、エスカレーターでもたくさんの人が隣を過ぎ去っていく。流れにのるのは簡単で立ち止まるのは難しいって思っていた。けれど自分の内側の流れを意識すれば、そん…

【旅行エッセイ】 その開放感はどこからくる?コペンハーゲンとストックホルムという街。

少し前になってしまうのですが、一日が一番長いときに北欧に行ってきました。 デンマークのコペンハーゲン、スウェーデンのストックホルム、そしてエストニアのタリン。ちなみに私は行くまでバルト三国は東欧だと思ってたのですが、国連だと北欧に分類されて…

ストリートアートの魅力。それって落書き?アート?

ヨーロッパで中々見かけないもの。 駅の改札、24時間営業のコンビニ。 日本人がやっている寿司屋、雨の中傘をさす人。 そして、落書きのない街。 ドイツに住んでいて、そしてヨーロッパの国を旅行していてどこでも出会うのは、グラフィティ(壁の落書き)。…

Airbnbのメリットデメリットと、いい宿を見つける方法

10ヶ国15回Airbnbで宿泊した経験をもとに、安全に使う方法や、いい宿の見つけ方を綴ります。

「そうであったかもしれない自分」と、物語。

あなたが小さいころ、好きだったことって何ですか? たまに子どもの頃の友人に会って昔話をするときって、何であんなに楽しいんでしょう。今よりもずっと、何も考えずに遊んでいた。もちろんその時々でつらいことはあったんでしょうけれど、人間都合いいこと…

それは痛みを伴うけれど。/ 自分と他人を分けて考えてみよう。

って書きましたが、別にそっち系の話ではありません…ってこのブログを読んでくれている方なら察しがつきます…はず。 ところで性にまつわる話を下品になりすぎず、学術的になりすぎずにさらっと書くには器量がいる気がします。 文学史と言われるリストに名を…

【Webエッセイ】 視野なんて広がらないのだから。

すいか、花火、下駄響き。 風鈴の音色に、日暮れのそよ風。 夏はどうも、ノスタルジックな匂いがする。 夏の空は高い。この辺には高い建物なんてないから、ふと顔を上げて腰を上げて目線を上げると、そこには私の視界を超えた空が広がっている。 下ばっかり…

【旅行エッセイ】 北欧の、夏じかん。

夜が、みじかい。 11時くらいにやっとくらくなったと思いきや、早日付が変わった3時には朝がやって来る。 あんなに冬の夜長にうんざりしていたのに、眠りが浅くなって夜が恋しく思えるのだから、つくづく人って(それとも私だけ?)って勝手だ。 北欧、デンマ…

シンプルなストーリーの細部に宿るもの。「フラニーとズーイ」と「たまこラブストーリー」

友人の万葉ちゃんがサリンジャーの「フラニーとズーイ」についてつぶやいていたので、私も再読したくなって手に取った。 サリンジャー『フラニーとズーイ』すごく、濃い小説。これは…?ってページ戻ったり、人物のそぶりに同感したりしてたら、読み終えるの…

【旅行エッセイ】 ただ、そこに存在している。ブルガリアの教会

前回の旅行: chikichiki303.hatenablog.com マケドニアからバスで国境を越え、ブルガリアの首都ソフィアへ。 ところでブルガリアって、知名度抜群だけど行った人が少ない国ランキングをつくったらきっと上位に食い込むと思う。 ブルガリアと言えばヨーグル…

【旅行エッセイ】 キッチュな街、スコピエ。

テッサロニキからバスで北上して、マケドニアのスコピエに向かう。 マケドニアに入ってからは、ひたすら山道。首都スコピエも背後に高い山がそびえている。山に囲まれた景色にほっとするのは、おばあちゃんちの景色に似ているからかな。 スコピエは1963年に…

センス・センス・センス/ センスとは身に着けるもの。

こうやってみっつ並べると、春樹氏の「ダンス・ダンス・ダンス」みたくなりますね。 日本に全部村上春樹の小説を置いてきてしまったので、読みたくて読みたくて仕方ありません。たとえどんなに元気でも、ドイツ語の本読むから手元になくて大丈夫、と希望的観…

【旅行エッセイ】 疲れるために、旅に出るの。

前回の記事と前後しちゃうのですが、先月お休みを利用してギリシャのアテネ、ギリシャ二番目の街テッサロニキ、マケドニアの首都スコピエ、ブルガリアの首都ソフィアに行ってきました。 ドイツに留学して半年以上、つまりドイツ的きっちりさとかまじめさとか…

【旅行エッセイ】 今日のおかずはきんぴらごぼう

というのは願望です。無性にきんぴらごぼうが食べたくなりました。 きんぴらごぼうは何回つくってもどうも旨くできません。ごぼうが上手くささがきできないからかな。それとも辛いのが苦手ゆえ、七味を思いきってかけられないからだろうか。 ★★★ 5月は連休が…

【旅行エッセイ】 ポルトガルシントラというまち

リスボンから電車で40分くらい行ったところにある、シントラという街に向かう。 ドイツもそうだけれど、ヨーロッパの列車にはボックス席が多い。 そしてそのボックス席は新幹線の座席みたいにくるりと回転することなんてなくて、3日間放置された餅のごとくど…

【旅行エッセイ】 ポルトガルリスボンというまち 2

リスボンの第一印象は、ドイツと全然違うということだった。 それだけでもここまで来たかいがあるというものだ。 まず椰子の木なんて生えている。道はでこぼこ、車の来ない赤信号の前で待っていたりしない。建物はそこまで重厚感がないし、ピンクだったりと…

【旅行エッセイ】 ポルトガルリスボンというまち

ベルリンから3時間半、ヨーロッパの最西端にポルトガルという国はある。 ポルトガルという国にイメージなんてなかった。言い方は悪いけれどスペインのおまけ、スペインの横にちょっとくっついた国。 でもイメージがわかないからこそ、スペイン行ったことない…

【旅行エッセイ】 街に恋して

無性に旅行記が読みたくなる、ことがある。 世の中には旅好きの人がたくさんいてそういう人と比べると私は全然なのですが、遠くに行きたい願望だけは立派にあるみたいで、そういうときに旅行記が読みたくなります。 というわけで角田光代さんの「いつも旅の…

【Webエッセイ】 身の回りのものを、柔らかな視線で包んでみたい。

永遠に続くかと思われた冬(誇張表現ではない)がやっとその終わりを見せてきた、ドイツ。 留学生活も残り三か月を切って、そろそろカウントダウンが始まったかな、という頃。 やっとやっと、身の回りが春めいてきました。 新緑が目に柔らかな視線を注ぐ中、…

【Webエッセイ】 言葉の檻に、閉じ込められて

何気ない日常に、ふとぬるりと入り込んでくるもの。 私はそういう話が好きです。ホラーは苦手なのでホラー的な意味合いはありませんが。 chikichiki303.hatenablog.com この間トラムをぼーっと待っていたのですが、ふと隣の小さな男の子がお母さんに話しかけ…

電線すら愛おしい / 新海誠「言の葉の庭」

ヨーロッパと言えば、の後に続くのは数あれど、そのうち早めに出てくるのが「綺麗な街並み」じゃないでしょうか。 ドイツも都市によりますが、古い町並みを残しているところはこっちが飽きるくらい建物の外観が統一されています。 翻って日本。特に東京をは…

【Webエッセイ】 バッグにタグつけて。ブログに宛名つけて。

呪われたスーツケースって知ってます? 何度もなくなってしまうスーツケースのことです。 直行便にも関わらず、失くさないでねって念を押したのにもかかわらず、あの空港バゲージクレームの口から一向に出てこないスーツケース。 というのは飛行機に乗って、…

【Webエッセイ】 あなたに笑いが訪れますように

日々の他愛無いはなしの中で、誰しも苦手なネタに遭遇することがあると思うのですが、私にとってその最たるものはお笑いとかバラエティです。 テレビがないということがまあ最たる外的要因ではあるのですが、かと言ってyoutubeとかでも見ることはありません…

自分をなくす 再考

自分をなくす、って聞くと、どんなイメージが浮かびますか。 ポジティブ、ネガティブ?いいこと、あんまり起こってほしくこと? 私はというと、ネガティブなイメージをもってしまいます。何だろう、本来の自分らしさを失ってしまう、みたいなイメージ。周り…

美術館は楽しい?

私は美術館に行くのが結構好きで、誰かと連れ立って行くことがあるのですが(というか私が引っ張っていくことがあるのですが)、たまに「どう楽しんでいいかわからない」「どう振る舞っていいかわからない」と言われます。 その度に私は軽いショックを受ける…

【Webエッセイ】 人間は好きですか

人間など嫌いだ なんて言ってみたい。 私は結構、山奥に籠った仙人みたいな人とか、図書館に一人もぐってひたすら研究してる人とか、田舎に引っ込んでこりこり小説書いてる人とかに憧れます。 一人でのんびりするのは好きだし、去る者追わず来るもの拒まずと…