思考の道場

答えのない、問いのまわりをぐるぐると。

ブログで発信するようになって変わったこと

1年くらい忘備録としてつけていたこのブログを、先月あたりから発信用に変えています。 chikichiki303.hatenablog.com 上記の記事では文章の文体が変わってく…みたいな話をしたんですが、他にも徐々に変わってきたなあと感じることがありました。 それは、目…

【Webエッセイ】 頭半分、本にとられ

普段カタイものを書いていると、ふとやわらかいものについて書きたくなりません? 私のブログはそれなりに毎回テーマを決めて書いてるので、たまに中身のないものについて書きたくなります…というわけでこの記事はエッセイ的ななにかと名付けてみました。 で…

主体的でありつつも忘れたくないこと

よくよく考えるとよくわからなくなるもの。それは自分の主体性。 21世紀型の人間というとアレですが、これからの時代は自分で決めて切り開いていかなくてはならない、というのをたまに耳にします。正解がなくなって、選択肢が増えたから。 勿論そうだなあと…

感受性との付き合い方

誰しもが繊細というか、敏感に反応してしまうところを持っているかと思います。 すいーと流せばいいのに、アンテナが立っているせいか、引っかかってしまうこと。 周りは引っかかっていないから、あれ自分だけ・・・?と思ってしまうこと。 私はというと、人…

難しい顔をするんじゃなくて、

まだまだ気温が一けた代の日々が続きますが、少しずつドイツにも春の気配が。 ながーい冬を振り返って思うのは、あんまり難しい顔するもんじゃないなあと言うこと。 私は根がマジメなところがあるのか、すいーっと済ませればいいところを、いやいやほんとに…

物語を展開することと、遠くに行きたい願望

ここではないどこかに行きたくて、からだがむずむずする。 そんなからだを伴って、私はここ遠く離れたドイツにいます。 ドイツ語にFernweh(片仮名で書くとフェルンヴェーかな)という言葉がある。 Homesick(ドイツ語だとHeimwehハイムヴェー)の言わば対義語…

【旅行エッセイ】 旅行と余白と好奇心と

3週間の旅行も今日で終わり。 今回の旅行は、視野が広がったというよりは、 余白が広がった旅行でした。 余白が広がるって? ★★★ 見知らぬ土地をいろいろまわると、当たり前だけど知らないことばかり。 私は事前にあんまり下調べしてから行かないので、当日…

語りえぬことについて語る。ドーナツの穴について。

ウィーンなう。 なうという語尾がラインとかで照れずに使えるようになったのは最近のことです。よく考えるとそっちの方が恥ずかしい。それくらいなうは個人的難易度の高い語尾でした。 ウィーンにいると、夜にオペラとかコンサートとかに行くのが半分義務化…

【旅行エッセイ】 旅じゃなくて、旅行について、つらつらと。

更新が遅くなってしまいました。 予定が重なったので3週間の旅行中。 私は2泊3日とかのプチ旅行が好きなので、3週間連続して旅行に出るのは初めて。 旅行に出て1週間くらいで疲れが抜けなくなりました。 子どものころって疲れが次の日に響くとか、そんな概念…

【旅行エッセイ】 路地裏にねむる余白。

路地裏、路地うら、ろじうら。 大通りからふっと一本入った、小径。 路地裏ってなんだか、わくわくしませんか。 チェコの南のほうにある、チェスキークルムロフという街に行ってきました。 見るからにオフシーズンの避暑地というかんじ。観光客しかいなくて…

一界隈のブログの文体について、ふわりと。

このブログを始めてかれこれ一年が経とうとしています。 でも見ているだれかを考えて書いていたわけではなくて、純粋に自分用の忘備録としてつけてたので、メモカテゴリの記事がたくさん。 そんな感じで去年までつけてたんだけれど、あるときぽちぽちとスタ…

目で感じる日本語。耳で感じるドイツ語。

大学に入ったばっかりのころの、新しく出会う同級生との話題、覚えていますか? 私はサークル何にした?バイトしてる?どこの高校から来たの?どの授業楽?とかあるあるな話題ばっかりあったけれど、その中の一つとして、第二外国語何にした?がありました。…

海外に住んでいて一番恋しく想うもの。

日本の外に住んでいる方、一番恋しいものは、何ですか。 私は勿論、家族恋人友人という身近な人をはじめ、日本食や家の周りの風景や、よく行ってた本屋とか恋しいけれど、一番恋しいものはというと、思ってもいなかったものであった。 そう、言葉である。 す…

日常にぬるりと入り込んでくるもの

子どもだったころ、怖かったものってありますか? 私は、祖母の家の、トイレまで続く廊下が怖かった。 離れにある、というほどには離れてはないけれど、子どもだった私にとっては遠く、電気のスイッチを押してから、とんとん、と明かりがつくまでがとても長…

静かな声が聴こえる場所

私が住んでいるドイツドレスデンは、静かな街である。 ドイツの日曜はお店が全部閉まるので、人通りも少ない。日曜の朝は車も人も通っておらず、時折路面電車が通る音が聞こえるくらいである。 雪がしんしんと降るよるはもっと静かで、あらゆる音をくるりと…

マンガ「orange」を本気で考察してみる。「後悔」という負の遺産。「母親像」の変化。(※ネタバレ感想有)

マンガ「orange」の考察。後悔という負の遺産をどう乗り越えるか、から、「母親像」の変化まで。

哲学書を面白く読む方法(というよりは一つのアイディア)

私は哲学書が上手く読めない。 上手く、というのは、きちきちっと論理的に理解して、それを後々の勉強に活かすということが中々できない。 まあつまり、素早く理解できない。し、読んだはなから忘れてしまう。私の頭はそこまで上手く哲学的にはできていない…

人文系の学生が、院に行くか悩んだとき。

人文系、いわゆる文学部にある学問とか芸術系の学問とか、そういうのを勉強している学生の悩み。 それは好きなことをやっていると食べていけない、でも食べていける仕事だと好きなことができない、という悩みである。 そんな悩みは具体的な悩み、つまり「院…

自己紹介

初めまして。chikichiki303(ちきちき)です。 ・人文系学部4年生。現在ドイツに留学中。 興味があるのはドイツの哲学よりの芸術論。 ・物語を読み、物語を展開することが何より好き。 ひっそりと小説を投稿してます。 https://note.mu/chikichiki303 ・現…

「知りたい」から「表現したい」へ。

知りたい、から表現したい、と思うようになった。 知りたい、と思っていたころ。 私にはいつも知識が足りないと思っていた。 足しても足しても足りない知識を埋めようと、躍起になり、 本を読めば読むほど、私の知的好奇心はぐんぐん高まった。 知る、という…

やりたいことは、変わってもいい。

やりたいことが、変わってもいいじゃないか。 好きなことが、複数あってもいいじゃないか。 やりたいことも、好きなことも変わっていく。 なぜなら、自分自身が変わっていくから。 私は大学に入ってからずっと思いっきり勉強がしたいと思っていた。 もっと勉…

「間違えない」人生も、「間違った」人生もない。

よく、「後悔しないように今を生きよう」と言う。 正しい。過去にくよくよし、未来を思い煩う私はこの言葉に出会うたび、 はっと思い直し、そうだよ今しかないんだ後悔しないように生きよう、というか生きなきゃ、とまで思い直す。 背筋がしゃんとする。 で…

本、というより活字が読めなくなった。好きなことができなくなったとき。

*本が読めなくなった方・好きなことができなくなった方へ、参考になれば幸いです。 【活字が読めなくなった経緯】 突然、本、もとい活字が読めなくなりました。 本だけじゃなくて、マンガやインターネットの記事・ブログですら、読めなくなりました。 内容…

本当に伝えたいことと、ブログというメディア

ブログをするようになってからというもの、 自分が言葉で伝えたいことが、拙いなりにも、そのままの形で伝えられるということを実感している。 かつてだったら、本にして出版するとか、論文で発表するとか、雑誌つくるとか、そういうのしか浮かばなかったの…

落ち込んでも大丈夫

不安になるときもある。 落ち込むときもある。 頑張れないときもある。 好きなことですらやりたくないときもある。 大丈夫。深呼吸して、身体をほぐして、美味しいものを、つくって食べて。 大丈夫。落ち込んでも、泣いてすっきりすれば、大丈夫。 大丈夫。…

理解されないし理解できないけれど

誰かを、痛切に理解したい。 誰かに、痛切に理解されたい。 でもそんなことは勿論叶わない。 埋めても埋めても埋まらない溝。その溝を前に感じるのは絶望であり、孤独である。 でも、もしも。 もしも自分以外の誰かを、余すところなく理解していたら? もし…

自分は自分でしか幸せにできない

誰に応援されたって、信頼されたって、認められたって、愛されたって、自分で自分に対してそれらができていないと、意味がない。自分で自分に納得していなければ、幸せだと感じられない。逆に言えば、どんなに悩んでも、苦しんでも、上手くいかなくても、不…

何を表現するか、ではなく、何で表現するか

小説でしか表現できないことがある。 絵画でしか表現できないことがある。 音楽でしか表現できないことがある。 でも、所謂『アート』だけでなく、ビジネスだってものづくりだって子育てだって料理だって恋愛だって、ある意味一つの表現方法なのだろう。 全…

乾いた文体

乾いた文体が、好きだ。 パサパサした文体。 簡潔で、あっさりしてて、それでいて小気味よく、テンポよく。 感情をこまやかに描くのではなく、 行動の描写の反復で推し量る。 べたっとしたねばっこい文章も好きだったけど、最近専ら乾いた文体を読みたくなる…

ドイツ 冬

ドイツの冬は、長い。 大抵の日は曇っている。曇っている日の空は、同じようでよく見ると違う。 見ているこちらも気が滅入ってくるような、どこまでも続く曇りの日もあれば、 遠慮がちに青空が顔をのぞかせている曇りの日もある。 色という色を吸い込む鉛色…