思考の道場

答えのない、問いのまわりをぐるぐると。

嘆いているヒマがあったら、少しでも伝えたい。人文学に特化したブログを始めました。

 

ツイッターでは既にお伝えしたのですが、このたび人文学に特化したブログを始めました。

jinbungaku.hatenadiary.com

 

このブログは一人じゃなくて、友人の万葉ちゃんと二人でやっていきます。このブログでも小説とか映画のレビューは書いているのですが、気づいたら旅行のこととかかる~いエッセイとかも書いているため、それなら特化したブログつくってみよう!と話がまとまり、新しく開設することに。

 

たいへんのんびりした更新になると思いますが、その分一つ一つの分量や内容は多くなるので、のんびりゆったりと読んでもらえると嬉しいです。

 

★★★

私が大学で入っていたゼミは大変少人数で5-6人しかいなかったのですが、ある春休みにそれより少ない三人 ー私と、万葉ちゃんと、もう一人ー で読書会をやったんですね。読書会って言っても、毎回読む本の一部を決めて、それを読んできて、集まって2時間くらいわからなかった箇所を一緒に考えたりとか、著者の主張に対してどう思うかとか、そういった自由なものだったんですが。

 

その時選んでいた本は、ニーチェの『ツァラトゥストラはかく語りき』とか、ヘーゲルの『美学講義』とか、ヴァイツゼッカーの『荒れ野の40年とか』、まあ哲学・社会学系のカタイ本だったのですが、でもすごく楽しかったんです。

3人で文字通り頭を突き合わせて、ああでもないこうでもない、これってつまりこういうことかな、いやこれはあの時授業でやったあのことと繋がるんじゃない、とか、やってるだけだったんですが。

 

知識があんまりないもの同士が集まって話が進むのかな、とかやる前は思ったりもしたんですが、いざやると新たな発見があったり、お互いわからないところを一緒に考えたり、普段の授業よりもどうでもいいこと含め自由に言い合ったりして、とっても楽しかったです。すごく知識が増えたかと言われればうんと断言するのは難しいですが、一人で読んでたらつまらなく思えたであろう本も、三人だと(少なくとも私は)楽しく読むことができました。

 

小説もそう、一人で読むことができるし、というか一人で読むのが普通なんだけれど、誰かと読んで語らうと、もっとその面白さに幅と深みが増すよね。そう話して、ブログにまとめていくことにしました。

 

人文学が大事とか必要とか、役に立つとか無くなったら人間的でないとか、そういうのはいっぱい聞くけれど、その楽しさや面白さに言及している、人文学をやっている人って、実はそんなにいないんじゃないか。

でもやっぱり面白いから、人は小説読んだりするわけで。人文学って危機だ…とか嘆いているヒマがあるなら、じゃあ少しでも面白いな、と思ってもらえるきっかけ、つくってみたいと思った次第です。

 

★★★

とまあ、新しくブログをやっていくきっかけをつらつら書いたのですが、まず一回目はサリンジャーの『フラニーとズーイ』を取り上げました。

フラニーとズーイの考察 - 人文学っておもしろい?

今のところ、思ったより多くの方に読んでいただけて嬉しいです。作家や作品の史実を調べたり、先行文献にあたって書いている学術的なものではないので、言っていることの「正しい・正しくない」よりは、「ふ~んこんな読み方もあるのか~面白いかも」を目指しています。

作品が持つ面白さの引き出しを、そっと開けて見てもらえるといいな。そう、小さい頃引き出しに閉まっていた、きらきら光る宝物をそっと取り出して、大切なあなただけに見せていたように。

 

このブログでも更新のお知らせは載せていくので、人文学っておもしろい?のブログは月1~2の特集号を読むようなかんじで、よかったら覗いてみてくださいね。