ananの話。不安は具体的に行動するか、次元をずらすかどちらかで解消しよう
こんばんは、沙妃です。この間ふらっとセブンイレブンに入ったら、ananを発見。ananは数えるくらい…いや一回しか買ったことなかったんだけれど、「あなたの不安解消BOOK」というど直球なタイトルで、へ〜女性誌こんなドストライクに不安に向き合うタイトルって珍しいな…と思い(私が知らないだけかもしれないが)購入しました。
私は不安を感じやすいので、ついついこういうタイトルに釣られちゃう、というのもあるんですが。投資とか保険のことも載っていたので、手っ取り早くそのへんの知識得られるかなとも思い、レジの方へ。
さて帰宅してごはんを食べながら、ページをぱらぱらめくる。まず目に飛び込んできたのが「仕事のこと、将来のこと、社会のこと…。あなたは漠然とした『不安』を感じることはありますか?」の答えに98%がYes、の文字。
ふむ、まあそうだよね、未来はわからないんだもの。わからないものに対して、人が取る反応は二つ。一つは期待、もう一つは不安。
そんな20〜30代女性の不安第一位は恋愛と結婚。ふむ、まあ女性誌らしい。「好きな人ができない」「幸せになれる?」「浮気されたらどうしよう」「失恋から立ち直れない」「このまま一生独身だったら?」「彼がマザコンで…」「仕事を取るか子供を取るか…悩みます」
不安の声を見てみると、誰しも一つは当てはまりそうな悩みが書いてある。その不安に対する答えは「自分次第です」「幸せな結婚とは何かについて考えてみて」「今の気持ちを大切にしましょう」「待つより行動あるのみ」などなど。
…うーん、そこまで読んでぱたんと表紙に戻る。なんだろう、これじゃなかった感。拍子抜けというか、立ち読みでよかったなという後悔がむくむくと湧いてくる。
結局この雑誌を最後まで読み通すことはできなかった。というか、不安第一位の恋愛・結婚のところを読むだけで精一杯だった。なんだか「不安解消」どころか、「不安増幅」してしまったんです。
不安が言語化されることで、意識される
私は今、恋愛や結婚に対してそんなに不安を抱いていないんだけど、「浮気されたらどうしよう…」「仕事と出産、どっちを取ろう」みたいな悩みを読むと、不安が沸き起こってくる。今は悩んでいないけれど、そうやって悩む可能性はゼロではないからです。
ゼロではない、ほんの数%の可能性があれば、不安のタネはそれを栄養として育つ。
不安を解消するために不安をパターン化して、それを提示してくれるのはいいんだけれど、そのプロセスによって不安を意識してしまうという逆効果が起こってしまっています。
答えのようで、答えでない
「自分次第」「考えてみる」「大切にする」…どこかで聞いたことある、言葉たち。
これは別にananのせいではないと思うんだけれど、たくさんの人に当てはめようとするとどうしても「どこかで聞いた」言葉になりますよね。不安は言語化されるのに、それに対する言葉はふわっとしているから、不安は宙にふわふわ浮いたままになってしまう。
次元が閉じている
上の記事でも書いたんだけれど、私の「不安解消法」はどうも次元をずらすことにあるようです。
次元をずらすというのは、例えば「結婚できなかったらどうしよう」という不安があるとします。
そうしたら結婚するために「女子力をあげる」「結婚相談所に登録する」という解決策を探るんじゃなくて、「そもそも結婚するのはなぜ?」とか「結婚したっていつまで一緒にいるかわからないよね」「結婚という制度はいつからできたんだろう」って考えるようなイメージです。
それは解決策ではないんだけれど、ちょっと次元の違う話(高い方がいい、というわけではなく、違うレイヤーという意味)をするだけで、私の不安はずいぶんとおさまることがあります。
結婚だけが全てじゃない、そもそも結婚だって制度の一つにすぎない、そう思えること、私たちが当たり前だと思っている結婚という制度が通用しないところだってあるかもしれない、そう想像できる余地があることが、不安を和らげる私なりの方法です。
今回のananのような不安への対処法は、答えがふわっとしているにもかかわらず答えの次元は不安の次元と同じだったので、窮屈さを感じました。
逆に言うと同じ次元だと具体的なアドバイスに振り切る必要が、違う次元に持って行くならそっちに振り切る必要があるということ。
同じ次元で中途半端に答えていると、不安や質問は宙ぶらりんになってしまう。そんなことを実感したanan購入。
そんなことを言いたいがために、というか不安を解消したくて買ったのに逆にもやもやして、その原因を探りたくて2000文字も書いてしまった。
うーん女性誌を買うのはやっぱり難しい。そしてやっぱり、手っ取り早く不安を解消しようとしたら痛い目に遭うみたいだ。
不安は具体的に行動するか、次元をずらすか。私の不安との付き合い方は、まだまだのようです。
それでは、また。