【旅行エッセイ】 今日のおかずはきんぴらごぼう
というのは願望です。無性にきんぴらごぼうが食べたくなりました。
きんぴらごぼうは何回つくってもどうも旨くできません。ごぼうが上手くささがきできないからかな。それとも辛いのが苦手ゆえ、七味を思いきってかけられないからだろうか。
★★★
イメージがわかない、日本からは行かない国に行くのが楽しい今日この頃。
首都ブラチスラバ。え首都なのってくらいのんびりしてます。治安もとってもいいのか、女の人やおばあちゃんも一人でのんびり歩いてる。
中世の町並みと、ぼろっとした建物と、現代チックなオフィスビルが混在してるのですが、ちくはぐとした印象を抱かせない、住むには快適そうな街。
ウィーンから近いのに見どころが少ないからか、観光客もそんなにいない。そして見どころが少ないと必然的にのんびりしなきゃいけないので、すぐ焦ってしまう私にはほっとできる街となった。
ブラチスラバのハイライトじゃないかっていうくらいかわいい教会。絵本に出てきそうな、こんなかわいい教会は初めて。
★★★
私の旅のハイライトはごはんでも買い物でもアクティビティでもなく美術館なので、ブラチスラバでもご多分にもれず行ってきた、美術館。
ドナウ川の真ん中にあって、ひろーい窓からは一面、川。
展示スペースも広くとってあって、開放感あふれる美術館になってる。
スロバキアの作家の作品もたくさんありました。下の作品もそう。
和紙を使った作品のようです。ペンキぶちまけたような大胆な、悪く言えば大雑把な作品が多い中、この作品の繊細さが際立ってた。
女性作家なんだけど、あんまりこういう表現したくないけれど、女性ならではの繊細さ、みたいなのを感じました。それとも、繊細な女性性、なるものを。
ちなみにタイトルは「so distant within us」
between us じゃないところがみそというか、タイトルによって一気にそそられた絵。
タイトル見ちゃうとわかった気になりやすい私は、普段そんなにタイトルに気を払わないのですが、この作品はタイトルによって際立つ絵ですね。
withinって描かれることによって、この私たちって誰だろう、、とかいろいろ思考がめぐります。
いろんな美術館に行く中で、作品を鑑賞するということは、その作品が展示されてる場所と切り離せないんだなということをつくづく感じる。
作品を収集する、見せる場所としての美術館ではなくて、作品と出会う場所、作品を経験する場所としての美術館。
鑑賞者としての私たちはいまここという時間場所に縛られているのだから、作品を経験する場所にも必然的に影響を受けている。
なんてことをぼーっと考えながら、回る美術館。
場所としての美術館、というのはまた改めて書きます。
★★★
旅行に来ると普段は別に好きじゃないのに、いま絶対食べられないもの、が食べたくなります。それが冒頭のきんぴらごぼう。
きんぴらごぼうなんて絶対海外で売ってなさそうじゃないですか。
留学に来てからというもの、毎日パンは食べられないということに気づきました。お米だといけるのに不思議です。
人は毎日食べてるものでできているとすると、私はきっとお米的な思考や考え方をしてるんでしょう。お米的な考え方、パン的な考え方ってなんだろうと新たな(答えのない)問いを思いついたので、しばらく考えてみたいと思います。(何か思いついたらおしえてください)
全然スロバキアの旅行記になってないのは、安心しすぎて刺激が少ないからだろうか。
のんびりした首都。
今年のコントラスト大賞。